私が、脂漏性皮膚炎を患ってすぐの時でした。
まだ独身で仕事もバリバリしていたのですが、お客さまの車に乗せてもらって移動する機会がありました。
頭皮脂漏性皮膚炎の炎症がひどくて、まだこれがどういうことなのかも分からない段階だったために、何も手立てがなかった時だったので、私の頭皮はかっさかっさのフッケフッケの状態でした。
もちろん夜中にかきむしっては血を出していたので、頭皮カサブタもたくさんある状態で、つらかったです。
お客さまの車に乗せてもらい、助手席に座っていたのですが、頭皮はやはり痒い状態でした。
お客さまの前だし、自分ではそんなに頭を掻いたつもりはなかったんです。
でも、知らず無意識に頭を掻いていたのでしょうね…
移動が終わって車を降りた瞬間、黒っぽい助手席のシートが一面白いのです！
えっ！？
何これ！？
私自身、瞬間理解できませんでした。
その後我にかえった時には、自分のハンカチで、助手席に広がっている自分のフケ（大量）をはらっていました。
「すみません。今ちょっと頭皮の状態が悪くて…」
蚊のなくような声で言い訳するのがやっとでした。
恥…
服装にも、メイクにも、身だしなみには人一倍気を使っていた私でしたが、本当に最悪でした…
トラウマですね…。
その時は、お客さまもそんなに気にした様子ではなかったので、それ以後その話はしませんでしたが、その事件以降私は、いつもいつでも
洋服の肩にフケは落ちてないか？
車に座った時にフケは落ちてないか？
細かく気にするようになりました。
頭はかゆいし、汚くしてるわけでも洗ってないわけでもないのに、フケが大量にでるし、夜中には掻いてしまって血がでてしまうし
今考えただけでも精神的に肉体的にもかなりヤバイ状態だったと思います。
実家に久しぶりに帰った時も、お茶の間で家族の団らんをしている時に、気が緩んだのか、知らずに頭皮に手が行っていたみだいで、私が座っていた座布団に白いフケが一面に広がっていました。
母はそれを見て、
「どうしたの？すごいフケだけど大丈夫？」
と言ってくれましたが、恥ずかしさもあって
「大丈夫、ごめん」
とだけ言い、自分の部屋に帰りました。
その後、結婚し、子供たちにも
「フケが汚い」
「頭をかきむしるのやめて」
と心底イヤだという顔で何度も言われたことがあります。
夫は私の症状に同情してくれて言葉に出して言ってきたことはありませんでしたが、きっと内心すごくイヤだったと思います。
夫に面と向かって言われなかっただけでも、救いだったかもしれません。
正直、すこやか地肌と出合うまで、私はこれを何度も経験してきました。
もし、すこやか地肌に出会わなければ、私はいまだに、自分の周囲にフケをまき散らして、肩にフケが落ちてないかを四六時中気にしないといけない生活を送っていたと思います。
ぞっとします…
同時に、今は、そんな不安とか恐怖から開放されたことを本当にありがたく思います。
でも、本音を言えば、もっともっと早い段階ですこやか地肌に出会いたかったですね…（汗）
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